外は寒風が吹き荒れ、小雨は雪混じりの雨に変わっていた。外に出た時、水野日幸は寒さに思わず身震いしたが、道端の男性をすぐに見つけた。
街灯は少し暗く、車椅子に座っている男性は、どれくらい待っていたのかわからなかった。斜めに傘の下に吹き込む雨は、雪と混ざり合って彼の顔や体に降り注ぎ、髪を濡らしていた。
水野日幸はしばらくの間、その場に立ち尽くしてしまい、まるで呆けたように、傘も持たずにホテルの入り口で、ぼんやりと彼を見つめていた。心臓は激しく鼓動し、切なさも感じていた。
長谷川深は、少女が薄い寝間着姿で、サンダルを履いた細い足首と白い素足を露出しているのを見て、心が急に締め付けられ、彼女に言った:「そこで動かないで。」
水野日幸は彼の胸に飛び込んで、しっかりと抱きしめようとしたところだったが、その言葉を聞いて、本当にその場で立ち止まってしまった。