第669章 親の借金は子が返済するのは当然だ

水野日幸は写真と動画を一つずつ確認した後、目を輝かせて言った。「投稿するわ。もちろん投稿するわよ。曽我若菜が声明を出した後に投稿するの。まずは兄に送って、彼に任せましょう」

これは良い材料だった。彼女と兄は、曽我言助がクラブで遊び、何度か人を殺しかけたという話は聞いていたが、証拠はなかった。

兄は後にあるパパラッチを突き止め、そのパパラッチが曽我言助のクラブでの遊び回る証拠を持っているということを知った。しかし、そのパパラッチを見つける前に、彼は忽然と姿を消してしまった。どこを探しても見つからず、彼の知人によると、誰かから大金を脅し取って海外に移住したという話だった。

彼女はその時から何かおかしいと感じていた。パパラッチは移住したのではなく、曽我軒助に殺されていたのだ。このニュースは爆弾級だ。これを公開すれば、曽我家の夫婦への影響は甚大で、世論が沸騰し、曽我軒助の死刑は確実だろう。

同時刻、曽我家は裁判所の人々と警察の到来により、混乱に陥っていた。

曽我逸希は狂ったように、手に刃物を持ち、血走った目で玄関に立ちはだかった。「入れないぞ!うちを差し押さえることはできない。警告しておくが、私は長谷川家と契約を結ぶ寸前だ。一千億円の契約だぞ。分かるか?一千億円だ。お前たち貧乏人には一生見たこともない金額だろう。長谷川家を知っているのか?私に手を出せば、長谷川家と敵対することになる。長谷川家はお前たちを許さないぞ」

彼の後ろには川村染と曽我軒助兄弟が立っており、全員死人のような顔色で、凶暴な目つきで警察官たちを睨みつけていた。

警察官たちは前に進み出て、厳しい表情で曽我逸希に警告した。「曽我さん、我々の職務に協力してください。さもなければ、公務執行妨害で逮捕することになります」

彼らは以前、このスター俳優で成功した実業家を、テレビや経済ニュースでしか見たことがなかった。その度に温厚で優雅な姿を見せていたが、まさか本当の姿がこんなに恐ろしい、まるで狂人のようだとは思わなかった。

おそらく破産して莫大な借金を背負うことを受け入れられないのだろう。金持ちは皆そうだ。金があるときは高慢で、贅沢な生活に溺れ、そんな生活に慣れてしまうと、誰も苦しい日々を送りたくはない。