そしてあのチャリティーパーティーには、赤嶺絹代も参加するはずだった……
鈴木和香は携帯を取り出し、時間を確認した。明日の夜のことだ。
彼女はかつて、赤嶺絹代が自分にしたことを、一つ一つ返してやると言ったのだ!
こんな衝動的に椎名家を訪ねて、しかも一人きりで。大事になれば、証拠もなく、自分の言葉を誰も信じてくれない。最悪の場合、叔父さんと叔母さんが呼ばれて、両家の親密な関係のせいで、彼女の分別のなさを責められることになるだろう。
あんな策略家の女を相手にするには、正面からぶつかるわけにはいかない……
やるなら、一撃で相手を慌てさせるような方法を考えなければ!
鈴木和香はそこまで考えると、ゆっくりとエンジンを切り、車の中に座ったまま必死に考え込んだ。しばらくして、突然閃いた。5ヶ月前、病院から抜け出して来栖季雄を探しに行ったとき、どうしても見つからなかった彼の代わりに助手に会った。助手は多くを語り、来栖季雄が持っているボイスレコーダーの中には、赤嶺絹代が彼女の子供を殺した証拠が録音されているということも。本来なら七夕の夜に、来栖季雄は彼女に聞かせるつもりだったのに、残念ながら……