今回は先ほどよりも、さらに深く、さらに熱いキスだった。
鈴木和香の呼吸と唇の間には、来栖季雄の清々しい香りが満ちていた。
彼女の頭の中はぼんやりとし、言葉にできない刺激が、彼の熱い舌先から、彼女の左胸の最も柔らかい部分へと急速に突き刺さった。
キスの最後には、和香は暗がりに隠れている記者のことさえ忘れ、ただ本能的に彼のキスに応えていた。
彼女のわずかな積極性が彼を刺激したようで、彼は全身を彼女に押し付け、全力で吸い込むように、和香の体から力を抜いていき、彼女をふらふらにさせた。
キスは長く、長く続いた……
和香が窒息しそうだと思った瞬間、彼の唇はようやくゆっくりと彼女の唇から離れた。しかし彼女はまだぼんやりと目を閉じたまま、その瞬間、心臓の鼓動は止まり、呼吸さえも止まっていた。