柔らかい中身と香ばしい外側の蛇肉が鈴木知得留の目の前に置かれた。
先ほどのニシキヘビのことを思い出し、鈴木知得留は内心拒否反応を示した。
しかし、その香りを嗅ぐと、食欲本能に抗えなかった。
鈴木知得留は一口かじった。
驚くほど美味しかった。
蛇肉は想像以上に美味しく、固いかもしれない、生臭いかもしれない、変な味がするかもしれないと思っていたが、肉質が柔らかく食感も極上で、さらに特別な旨味があった。こんなに美味しいものを食べたことがないと感じた。
彼女は大きな口で食べ続けた。
食べながら言った。「華、食べないなんてもったいないわ。還俗したら?」
「いいえ」道明寺華はきっぱりと断った。
鈴木知得留はそれ以上勧めず、不思議そうに言った。「塩を入れてないのに、なぜ塩味がするの?」
「ここは海の近くだから、蛇が海水を飲んでいたのでしょう」
「……」そんなことあるの?
とにかく美味しければいい。
鈴木知得留は何切れも肉を食べ続けた。
道明寺華は傍らで野生の果物を食べていた。
食事を終えて、鈴木知得留は本当に満足していた。
彼女は乾いた落ち葉の上に横たわり、ゆっくり休もうと思った。
一日二晩の苦闘を経て、ようやく生き延びた。
生き延びた。
鈴木知得留の瞳が引き締まった。
「服を脱いで、乾かすのを手伝いましょう」道明寺華が促した。
鈴木知得留は頷いた。
彼女は一枚一枚濡れた服を脱いでいった。
ここには何の遮るものもなかったが...結局、道明寺華以外誰もいないのだから。
彼女は全裸になった。
振り返ると道明寺華はまだ服を着ていた。
「どうして脱がないの?」まるで自分だけが奔放すぎるみたいじゃない。
「先にあなたの服を乾かします」道明寺華は率直に答えた。
心が不思議と温かくなった。
道明寺華は誰に対してもこうなのだろうか?
彼女はそんな道明寺華を見つめ、真剣に服を乾かす姿を見守っていた。
春夏の季節で着ているものが少なかったため、すぐに乾いた。
道明寺華は乾いた服を鈴木知得留に手渡した。
鈴木知得留は一枚一枚服を着た。
着終わってから、道明寺華が自分の服を脱ぐのを見た。
その瞬間、鈴木知得留は驚愕した。