第384章 陰謀事件（12）成功、青木晴人を謀る！

留置場。

厳めしい取調室。

青木晴人は得意げに真ん中の席に座り、鈴木知得留を軽蔑的な目で見ながら、冷ややかに言った。「鈴木知得留、私のことを嫌いだと言っていたのに？こんなに早く会いに来るとは！」

鈴木知得留は彼を見つめ、その瞬間は何も言わなかった。

青木晴人は冷笑いを二回して、いらだたしげに言った。「忙しいんだ。時間を無駄にしないでくれ。言いたいことがあるなら早く言え。」

「二人きりで話がしたいの。」鈴木知得留は口を開いた。

青木晴人は眉をひそめた。

鈴木知得留は横に立っている数人の看守を見た。

「いくつか、あなたとだけ話したいことがあるの。」

青木晴人は鈴木知得留を審査するように見つめ、彼女の真剣で断固とした様子を観察した。

この女は何を企んでいるんだ？！

彼は二秒ほど躊躇してから、看守に向かって言った。「鈴木知得留が私に単独で伝えたいことがあるそうだ。事件の機密性に関わることなので、皆さんは退室してください。」

看守たちは顔を見合わせた。

「どうした？ダメか？！」青木晴人は声を荒げた。「この件は事件の進展に極めて重要な可能性がある。もし皆さんが邪魔をして支障が出たら、責任を取れるのか？！」

一人の看守が困ったように言った。「青木さん、君島さんの指示では、鈴木知得留の件は日本国の利害に関わる特別な案件で、この期間は誰とも単独面会は許可されないと...」

「つまり、私が君島博に単独で報告しなければならないということか？それとも、君島博がここに来なければ、私の指示に従わないということか？！」青木晴人は不機嫌な表情を浮かべた。

「いいえ、青木さん、私たちはただ...」

「心配するな、何か問題が起きたら私が責任を取る！」青木晴人は遮って言った。「この私、商業統括責任者がその責任を負えないとでも？！」

看守たちも当然青木晴人に逆らえなかった。

たとえ青木晴人に職権はなくとも、彼の地位は並外れており、普通の人々は彼を怒らせる勇気などなかった。

日本国の経済の命脈と財政の大権は彼の手中にあり、君島さんは政府の御曹司とはいえ、青木晴人の前では三分の礼を尽くすほどだった。

「私たちはドアの外で待機し、青木さんの指示に従います。」看守たちは従うしかなかった。

「ああ。」青木晴人は軽く頷き、大物然とした態度を見せた。