番外025 はい、私は斎藤咲子に囲われています(二更)

「あなたは本当に村上紀文が実力で稼いだと思っているの?」斎藤咲子は皮肉を込めて尋ねた。

渡辺菖蒲の顔色が曇った。「何が言いたいの?!」

「あなたは今、村上紀文のような人間の市場価値がどれほどのものか知っているの?そう、能力は否定できないわ、彼は確かに持っている。でも実際、まともな会社が村上紀文のような前科者を雇うと思う?渡辺菖蒲、あなたもバカじゃないでしょう、それとも夢見すぎ?!」

渡辺菖蒲は完全に固まった。

渡辺菖蒲の後ろにいた三人の女性も驚いた。「何ですって、村上紀文は刑務所に入っていたの?」

「私は自分の娘を彼に嫁がせようと思っていたのに?それは絶対にできないわ」

「見た目はきちんとしているのに、まさか元受刑者だったなんて...」

渡辺菖蒲は後ろからの声を聞いて、顔色がさらに悪くなった。

彼女は後ろの人々に向かって叫んだ。「あなたたちに何がわかるの?私の息子は冤罪よ、この女に冤罪を着せられたのよ!それに、刑務所に入っていたからって何なの?刑務所に入っていたら人間じゃないの?私の村上紀文はあなたたちのような普通の人より百倍も優れているわ」

「渡辺菖蒲、あなたはもう十分教訓を受けたと思ったけど、まだ甘く見ていたようね!」斎藤咲子はゆっくりと言った。「今からはっきり言うわ、村上紀文の金はどこから来ているのか」

「あなたを信じるわけないわ!」

「私がまだ何も言っていないのに信じないって、何か後ろめたいことでもあるの?」

「私の息子は絶対に違法なことはしない、絶対に!」渡辺菖蒲は非常に興奮していた。

「安心して、違法なことじゃないわ、ただ肉体を売っているだけよ」

「何ですって!何を言い出すの!」渡辺菖蒲は怒りで体全体が震えていた。彼女の声はさらに大きくなった。

斎藤咲子がまさに口を開こうとした時。

「斎藤咲子」村上紀文が突然彼女を呼び止めた。

斎藤咲子は目を動かし、村上紀文を見た。

「もう言わないで」村上紀文の声は低かった。

斎藤咲子は皮肉っぽく笑った。

だから、彼は母親に自分が今何をしているのか知られるのが怖いのだ。

村上紀文はこの一生、おそらく何度も何度も渡辺菖蒲の手に落ちるだろう。

もちろん。

彼女は残念だとは思わない、むしろ良いことだと思う。

こうすれば少なくとも村上紀文も成長できないだろう。