番外030 私はあなたから離れたくないと言ったら信じますか(三更)

北村邸。

北村忠は道明寺華に殴られて顔が腫れていた。

彼は顔をさすりながら、再び携帯を手に取って村上紀文のメッセージに返信した。「このメッセージのせいで、俺はほとんど人間じゃなくなるところだったぞ。急にそんなこと聞いて何するつもりだ?」

「ただ聞いてみただけだ」

「この質問は『ただ』じゃないだろ。何が『ただ聞いてみただけ』だ!言わないなら答えないぞ」

「答えなくていい」

「待て待て待て」北村忠は急いで文字を打った。彼は生まれつき好奇心旺盛で、物事を半分しか知らないのが一番耐えられなかった。

「うん」相手は一文字だけ返してきた。

「もしかして彼女ができたのか?」

「違う」

「違うなら、なぜそんなことを聞くんだ?」

「セフレ」村上紀文は二文字だけ送ってきた。

北村忠はそれを見て、目玉が飛び出るほど驚いた。