第103章 罪状の告発

園田円香はエレベーターホールまで走り、開くボタンを連打したが、エレベーターは使用中で下階に止まったままで、すぐには上がってこなかった。

後ろから記者たちが迫ってくるのを見て、園田円香は即座に判断を下し、エレベーターを諦めて階段室へと駆け込んだ。

彼女は最速で階段を駆け下り、後ろから時折追いついてきた一、二人の記者の手を巧みにかわした。

地下駐車場に着くと、彼女は高級車に飛び乗り、運転席に座って、エンジンを始動させ、アクセルを踏んだ。記者たちが追いつく前に、車は駐車場を飛び出した。

記者たちは焦りながらも、このまま逃がすわけにはいかないと、急いで自分たちの車に乗り込んで追跡を開始した。

園田円香の車は道路を疾走し、バックミラーに映る追跡車両がしつこく追いかけてくるのを見て、彼女は眉間にしわを寄せた。

こんなにしつこく追いかけてくるなんて...誰かが仕向けているに違いない!

このままではまずい。彼らを振り切らなければ。一度捕まれば、命までは取られないにしても、ひどい目に遭うことは間違いない。

園田円香は集中して現在の道路状況を観察した。左前方の車線に大型トラックが交差点に向かって走っているのを見て、さらに信号機を確認し、信号が変わるタイミングを計算した。

この時、後ろから一、二台の車が追いついて、彼女の車の両側に来ていた。おそらく彼女の車を追い越して、強制的に停車させようとしているのだろう!

園田円香は前方を見て、赤信号まであと3秒だと確認すると、アクセルを思い切り踏み込んだ。車は矢のように飛び出し、ぎりぎり赤信号になる前に交差点を通過した。

追跡車両も素早く反応し、彼女の車が通過したのを見て追いかけようとしたが、あいにく左側の大型トラックがちょうど交差点の真ん中に来ていたため、やむを得ずブレーキを踏んで停止した。

十数秒後、大型トラックが通過し、記者たちが追跡を再開しようとした時には、もう園田円香の車の姿は見えなくなっていた...

...

園田円香はかなりの距離を走り、バックミラーに記者たちの車が映らなくなったことを確認してから、やっと少し安堵のため息をついた。

さすが高級車、パワーが違う。アクセルを踏み込んだ時の加速は素晴らしく、そのおかげでこんなに短時間で記者たちの車との距離を引き離すことができた。