第418章 彼の自滅を望む

車が別荘に戻ってきた……

これまで彼らはずっとここに住んでいたので、江口侑樹がここに戻ってきても問題はないはずだが、今の彼女と彼の間の状況は多少気まずいものがあった。

しかも江川おばあさんはまだ病院で静養中で、田中が彼女の世話をしているため、別荘には誰もおらず、つまり彼ら二人が単独で過ごすことになる。

彼女と江口侑樹の間にはこれほど多くのことが起こり、今日もあれほど衝撃的なニュースを聞いたばかりで、彼女は今、頭が混乱したままで、彼ら二人の感情問題を処理する心の余裕も体力もなかった。

この問題は、もう少し先に延ばさなければならない。

江口侑樹はすでにシートベルトを外し、車から降りて、助手席側に回り、ドアを開けた。彼は少し顔を傾けて彼女を見た。

彼女が何の動きも見せないのを見て、彼は低い声で言った。「円香?」

園田円香は無意識にシートベルトを握りしめ、軽く唇を噛んでから、ようやく顔を上げて彼を見た。「侑樹さん、私はその……ずっと早紀のアパートに住んでいるの」

言葉は直接的ではなかったが、江口侑樹も彼女の意図を理解した。

彼は半秒沈黙した後、それでもわざと理解していないふりをして尋ねた。「ここに住みたくないの?」

こんなに長い間会えなかったのに、やっと再会できたというのに、彼にはまだ彼女に言いたいことがたくさんあった。

たとえ……話す必要がなくても、ただ彼女と一緒にいて、彼女が目の前にいるのを見るだけでも、良かったのに……

園田円香は数回目を泳がせた後、それでも断固として答えた。「侑樹さん、私たちはやっぱり……長い間会っていなかったし、こんなに長く離れていたし、それに今日のことも……私はちょっと時間が必要なの、消化するために……」

多くのことは、やむを得ないことで、誰のせいでもない。

しかしそれでも、時間と距離は、最終的に人の心に隔たりを生じさせてしまう。

どうしてそう簡単に元の鞘に戻れるだろうか、そう簡単にすべてのことを消し去れるだろうか。

そういった理想の中の美しさは、おそらくテレビドラマの中にしか存在しない。

江口侑樹はまた少し沈黙した後、無念そうに軽く笑い、結局妥協した。「わかった、じゃあ送っていくよ」

園田円香は口を開きかけ、断ろうとしたが、言葉が口元まで来て、また飲み込んだ。