第405章 彼女の報いが来たのではないか

園田円香はその書類を開き、注意深く読み進めた。最後の結論に目を通すと、彼女は眉を上げ、瞳に驚きの色を浮かべた。

結果は彼女の予想を裏切るものだった。安藤吉実の会計には、何の問題もなかったのだ!

彼女は書類を閉じ、染野早紀を見つめながら、少し沈んだ声で言った。「全部確認したの?」

染野早紀も良い表情ではなかった。「うん、何度も確認させたけど、帳簿には確かに何の問題もないわ!」

園田円香は指先で書類を軽くたたきながら、考え込んだ。

もしかして自分の考えが間違っていたのだろうか。安藤吉実のお金が江口侑樹からのものでなくても、彼女の背後にいる勢力、あの「先生」から与えられたものかもしれない?

でもそれはありえないはずだ!

あの「先生」と彼女は協力関係のはずで、それどころか、安藤吉実が先生に対してあれほど敬意を示す態度は、明らかに彼女の地位が下であることを示している。従属関係と言えるだろう。

だとすれば、先生はお金の面で彼女にこれほど浪費させるはずがないはずだ。

彼女はずっと、安藤吉実がこの3年間、江川慈善団体を利用して多額の金を着服したと考えていた。

しかし帳簿上には問題がない...では彼女はどうやってお金を自分の隠し財産にしたのだろうか?

園田円香の思考が巡る中、突然ひらめいた。そして手早くノートパソコンを取り、膝の上に置き、細い指でキーボードを素早く打ち始めた。

数分後、彼女はパソコンの画面に表示されたウェブページを見て、唇の端を上げた!

やはりそうだったのだ!

園田円香は再び染野早紀を見上げて言った。「早紀、安藤吉実がどうやってお金を着服していたか分かったわ!」

それを聞いて、染野早紀は喜んだ。「どういうこと?」

園田円香はパソコンの画面に顎をしゃくって言った。「天眼通のウェブサイトで、安藤吉実名義のすべての会社を調べたの。見て。」

染野早紀の視線が画面に落ち、安藤吉実名義の3つの個人会社があることを確認した。そして...これらの会社名は、彼女にとってとても馴染みのあるものだった!

彼女は思わず「わぁ」と声を上げた。「この3つの会社は、この3年間、江川慈善団体と密接に協力してきた会社よ。安藤吉実の寄付金集めは、毎回この3つの会社がそれぞれ準備していたわ!」

そう言いながら、彼女はすぐに理解した。