110:蒼井真緒が呆気にとられた_5

嫉妬していたものの、彼女は周防大婆様と一緒に河内市へ行くことを喜んでいた。

どう言っても、蒼井真緒は彼女のいとこだから、表面的な関係は保たなければならない。

周防蕾香は周防大婆様がすぐに河内市へ行くことを蒼井真緒に伝えた。

蒼井真緒は眉をひそめ、不機嫌なふりをして言った。「お母さん、他の人には言わないでって言ったでしょう?」

彼女は控えめに行動したかったが、母親は派手な性格だった。

周防蕾香は笑って言った。「おばあちゃんと叔母さんが他人なわけないでしょう?」

蒼井真緒は続けて言った。「おばあちゃんたち以外には、誰にも言ってないですよね?」

「安心して、言ってないわ。」

蒼井真緒は心の中で少し失望したが、表には出さなかった。

彼女は周防蕾香が麻雀仲間に自慢するだろうと思っていたのに……