125:クズを痛めつける!_2

目の前の少女は美しかった。

しかし、美しいものほど危険なものだ。

スキンヘッドは焦りながら唇を舐めた。

今どうすればいい?

警察に通報しようか!

その時、澄んだ声が再び響いた。「あなたたち『ヒューマンセンチピード』という映画を見たことある?」

『ヒューマンセンチピード』!

他の者は見たことがないかもしれないが、スキンヘッドは見たことがあった。

彼女は何をしようとしているんだ?

変態!

この考えは本当に変態すぎる!

蒼井華和は少し屈み、手袋をした手でスキンヘッドの顎を掴んだ。「私は『ヒューマンセンチピード』の実験が本当にできるのか、ずっと気になっていたの。諺にもあるように、実践が真理を証明する。今日はちょうど人数も揃ってるし、それに...」

「お、お前、それは違法だぞ!」スキンヘッドは怖くて吃り始めた。

ヒューマンセンチピードになんかなりたくない。

考えただけでも恐ろしくてたまらない。

「違法?」蒼井華和は軽く笑った。「あなたたちこそ違法じゃない?これは正当防衛よ。」

彼女の目には冗談を言っている様子は全くなかった。

言葉も凍りつくように冷たかった。

スキンヘッドは全身震えながら、吃りながら言った。「お、お姉さん、申し訳ありません!本当に申し訳ありません!」

「最後の10秒を考える時間をあげるわ。」

言い終わると、蒼井華和はカウントダウンを始めた。

声は綺麗だった。

しかしスキンヘッドの耳には死の宣告のように聞こえた。

「話します、話します!」スキンヘッドはもう崩壊寸前だった。「夏目家です!夏目家です!夏目家の家長が、あなたが娘を虐めたと言って、私たちにあなたを懲らしめろと...!お姉さん、全部話しました!ヒューマンセンチピードにだけはしないでください!」

蒼井華和はようやくスキンヘッドの顎を離した。

夏目家ね?

覚えておいた。

スキンヘッドは続けて言った。「お姉さん、も、もう行っていいですか?も、もう一度やり直すチャンスをください。誓います、これまでこんなことは一度もしたことがありません。今日が初めてで...」

スキンヘッドは今や泣きそうだった。

これまでは近所の学生や同年代の人を脅かす程度の小さなチンピラだった。

まさか、初めての仕事で、こんな手強い相手に出くわすとは。