161:彼女は唯一の、華和の初キス!_5

夜、橘秀実と若松山根はホテルに戻り、どうやって朝比奈瑠璃のキャッシュカードを騙し取るか考え始めた。

それは10万円もの大金だ!

今回、朝比奈瑠璃を連れ帰れなくても、10万円を持ち帰れれば上出来だ!

少なくとも当面の危機は脱せる。

若松山根は言った。「この件は急いではいけない。ゆっくりと進めないと。直接要求するのは良くない。」

朝比奈瑠璃は優しく接すれば応じるが、強引なやり方は通用しない人だということが分かる。

これを聞いた橘秀実は不満そうに言った。「私は彼女の母親よ。私がいなければ彼女は存在しないのよ。彼女のお金を私に渡さないで誰に渡すの?」

もし彼女が朝比奈瑠璃を産んでいなければ、この世に朝比奈瑠璃は存在しただろうか?

朝比奈瑠璃のお金は当然、彼女が管理すべきだ!

若干の教育を受けた若松山根は言った。「私たちは今日、彼女とあれだけ長く街を歩いたのに、彼女がどんな人か分からないのか?強引なやり方をすれば、人もお金も失うことになるぞ!」