「真壁美々先生?」
「蒼井華和?」
その言葉を聞いて、葉山雄大は眉をひそめた。
これらの記者は何なんだ?
仕事能力が低すぎるじゃないか!
トップの名前さえ間違えるなんて。
葉山雄大は続けて言った。「あなたたちは間違えています。今年のトップは蒼井真緒です。それに私は葉山です。」
葉山雄大は少しも恥ずかしさを感じなかった。
なぜなら、蒼井華和は彼の目には何もできないヤンキーにしか見えなかったからだ。
そんな人が、どうしてトップになれるはずがない?
きっと記者が間違えたに違いない!
結局、彼女は真壁美々と親友で、以前横浜で教えていたから、記者が間違えたんだろう。
「蒼井真緒って誰?」
その言葉を聞いて、記者も一瞬戸惑い、同僚と顔を見合わせ、名前を間違えたのではないかと疑い、同僚が資料を慎重に確認した。「間違いありません!蒼井華和です!」
「あなたは真壁美々先生ではないのですか?」記者は続けて尋ねた。
「違います。」
その時、真壁美々が顔を上げた。「こんにちは、私が真壁美々です。」
その言葉を聞いて、葉山雄大は呆れた。
真壁美々は本当に目立ちたがり屋だな。
明らかに記者が名前を間違えただけなのに、よくもまあ。
記者は続けて言った。「真壁美々先生、こんにちは。蒼井華和さんが大学入試で10年ぶりに満点を取られたことをご存知ですか?」
初めての満点?!
その言葉を聞いて、真壁美々は一瞬固まった。
真壁美々の様子を見て、記者は笑いながら言った。「ご存知なかったようですね。カメラの準備はよろしいですか?後ほどいくつか質問させていただきたいのですが。」
真壁美々は完全に呆然としていた。
蒼井華和が満点?
750点?
蒼井華和の成績が良いことは知っていたし、毎回の月例テストでも非常に良い成績を取っていた。
しかし真壁美々は知らなかった、蒼井華和がこんなに凄かったとは!
真壁美々は記者を見て、続けて言った。「うちのクラスの蒼井華和が750点を取ったんですか?本当に間違いないんですか?」
750点を取った人が本当に蒼井華和なの?!
「もちろん間違いありません!」記者は笑いながら言った。「蒼井華和さん、北橋高校3年6組の生徒さんです。あなたが担任の真壁美々先生ですよね。」