208:死体遺棄現場(2更)

どうすればいい?

彼女は人を殺してしまった!

まさか彼女が人を殺すなんて!

いいえ。

彼女は人を殺していない。

高城ママは必死に冷静さを取り戻そうとし、震える指を榊原詩々の鼻先に近づけた。

息の音は全くない。

かすかな息づかいすら感じられない。

死んでいる。

本当に死んでいる。

榊原詩々は本当に死んでしまった。

今どうすればいい?

人を殺すつもりなんてなかったのに。

高城ママの額には次々と冷や汗が浮かんだ。

冷静にならなければ。

慌ててはいけない。

高城ママは榊原詩々を部屋に引きずり込み、その後雑巾を持ってきて、床の跡を軽く拭き取った。

それらを済ませると、高城ママは自分の寝室に向かった。

部屋中にアルコールの臭いが充満していた。

榊原満山は酔いつぶれてベッドで寝ていた。