209:殺人で入獄、親子関係が成立!_6

この世界では、誰も誰かがいなくても生きていけないわけではない。

蒼井陽翔は一瞬固まった。

彼は、蒼井華和がこれほど譲歩しないとは思わなかった。

もし蒼井紫苑なら、絶対にこんな態度はとらないはずだ。

やはり。

蒼井華和は自分を兄として見ていなかったのだ!

蒼井陽翔は篠崎澪を見て、「母さん、見てください。本当に彼女を厳しく躾けなくていいんですか?」

「自業自得よ!」篠崎澪は容赦なく言い放った。

またこうだ。

蒼井陽翔の心は冷え切った。

何が起きても、是非を問わず、両親はいつも躊躇なく蒼井華和の味方をする。

そう言うと、篠崎澪は蒼井華和を見て、「紅音、あの子のことは気にしないで。頭の悪い子だから。あなたも一日中疲れたでしょう。早く上がって休みなさい。何があっても、お父さんとお母さんはあなたを信じているわ!」