227:後悔先に立たず!_3

彼は断ることができるのか?

もちろんできない!

蒼井琥翔は仕方なく頷いて、「はい」と答えた。

蒼井大婆様は続けて言った。「そうそう、皆に言っておきたいことがあるの。あなたたちの大叔母さんが明日、家の早乙女を連れて遊びに来るわ」

蒼井大婆様が言う大叔母さんとは、彼女の妹の上條穂寒のことだった。

「なんという偶然?」篠崎澪がこの時口を開いた。「吉珠も明日来るって言ってたわ」

蒼井大婆様は驚いた表情を浮かべた。「吉珠は一人で来るの?」

蒼井家の次男が河内市に定住し、春日家に婿入りしてからは、めったに帰って来なくなった。特に春日吉珠は。

蒼井大婆様は馬鹿ではない。

春日吉珠というこの義理の娘が自分を快く思っていないことを知っていた。

結局のところ、あの時、彼女は蒼井炎真と春日吉珠の仲を引き裂こうとしたのだから。