帝都は中継地点だ。
これらの受験生は世界各地から来ている。
肌の色も千差万別だ。
蒼井華和は自分の席を見つけた。左側に二列の座席があり、彼女の席は窓際に近い。
その時、席にはすでに若い女の子が座っていた。
金髪碧眼。
二つの三つ編みをしていて、少し可愛らしく、まるで人形のようだ。
蒼井華和はそちらに歩み寄り、手に持っていたスーツケースを荷物棚に置こうとした。
スーツケースの中には必要な服の他に、蒼井琥翔がたくさんのお菓子を用意してくれていた。
ずっしりと重い。
少なくとも20kgはある。
後ろの席に座っていた男子学生は、蒼井華和が荷物棚に物を置こうとしているのを見て、立ち上がって手伝おうとした。
結局、蒼井華和は繊細な女の子だから、きっとこんなに重いスーツケースを持ち上げられないだろう。