243:国際疲労組織を震撼させる、二人の満点!_3

暗がりに隠れて男を守っていた暗衛は、この光景を見て、完全に呆然としてしまった。

こ、これは本当に彼らが知っている冷酷無比な静園さんなのだろうか?

一人が手を伸ばして目をこすった。

しかし、どれだけ目をこすっても、目の前の光景は何も変わらなかった。

あの短気で怒りっぽい静園さんが、少女の前では、ただの従順な大きな犬になっていた。

自分の目で見ていなければ。

誰が信じるだろうか?

身をかがめる如月廷真を見て、蒼井華和は数歩前に進み、手を伸ばして彼のシャツの一番上のボタンを留めてあげた。

指先は少し冷たかった。

如月廷真の熱い首筋の肌と鮮明な対比を成していた。

如月廷真は頭が真っ白になったように感じた。

呼吸が止まった。

少女特有の淡い香りが全身の隅々まで染み渡っていく。