婦人科検査を終えた夏川清美は、子宮の回復状態を確認するため、超音波検査室へ向かった。
予想よりは良好だったが、他の部分はそれほど楽観的ではなかった。
短期間での過度な体重増加により、急性胃拡張を引き起こしていた。手術が必要なほど深刻ではないものの、長期的な調整が必要な厄介な状態だった。
さらに、過食による頻脈や慢性消化性潰瘍も発症していた。
血糖値の上昇は肥満によるもので、その他の小さな健康問題も少なくなかった。
以前から時々感じていためまいや上腹部の鈍痛から、夏川清美は元の身体の状態が良くないことを予想していたが、実際に健康診断の結果を手にして、この傷だらけの身体を見ると、元の持ち主に対して深い同情の念が湧いてきた。
18歳の少女が一体どのように成長し、10ヶ月の妊娠期間をどうやって耐え抜き、子供を産み落とすまで頑張れたのか、想像もつかなかった。
思わず資料を握りしめ、胸の中に怒りが込み上げてきた。
資料を手に階段を降りながら、夏川清美は物思いに沈んでいた。
清美の警護を任された健二は...足を引きずりながら資料を取りに行った。
バン!
不注意で、清美は何かにぶつかってしまった。慌てて一歩後ろに下がって顔を上げると、白衣を着て、他の数人の医師を従えた加藤迅の姿が目に入った。
彼女がぶつかったのは、その中の背の高い美しい女医、深谷未来だった。
清美は彼女のことを知っていた。自分が死ぬ前の最後の助手で、良い家柄の出身で、優れた能力を持ち、彼女の下で助手をしていた時から既に独立して手術ができるほどだった。
とても優秀な助手で、学習能力が高く、生まれながらの医師という感じで、将来性も十分にあった。
もし彼女が突然死しなければ、おそらく先輩に独立診療を勧めていただろう。
今、彼女を見て、清美は少し嬉しくなった。
生まれ変わってから、誠愛病院での勤務期間は短くなかったものの、知り合いも少なく、友人に至っては更に少なかったが、深谷未来はその一人と言えるはずだった。
しかし謝罪する前に、普段は彼女に対して敬意を払い、患者に対して優しく忍耐強かった女性助手が、嫌悪感を露わにして彼女を一瞥し、ポケットからウェットティッシュを取り出して、彼女が触れた場所を丁寧に拭き始めた。その場所には実際には何の汚れもなかった。