第525章 正陽様が一晩帰らない!

夕食時、結城陽祐はまだ帰っていなかった。

夏川清美は木村久美と八時まで遊び、寝かしつけてから、赤ちゃん部屋を出て健二にメッセージを送った。結城陽祐はどこにいるの?

しばらく待っても返信はなかった。

退屈した夏川清美はジムで一時間を過ごし、出てきた時にはもう九時過ぎだった。シャワーを浴び、慎重に選んだ服を着て、さりげなく結城陽祐の書斎に行ったが、誰もいなかった。

さらに無関心を装って結城陽祐の部屋に行ったが、そこにも人はいなかった。

まだ帰ってきていないの?

夏川清美は携帯を取り出したが、健二からはまだ返信がなかった。

これは異常だった。

前回この男がこんなに遅く帰らなかったのは、京都最大のナイトクラブ四月天堂に行って、きれいな女の子と一緒にいた時だった。

考えれば考えるほど、夏川清美は落ち着かなくなった。