レストラン。
夏川清美は最近ますます豪華になっていく朝食を見て、思わず顔を上げて尋ねた。「最近シェフが変わったの?」
「いいえ」結城陽祐は水晶饅頭を一口食べながら答えた。悪くない味だった。
「じゃあ、これは?」夏川清美はテーブルいっぱいの朝食を見た。洋食の他に、香港式、広東式...さらには地方の特色料理まであった。
「たぶん失業の危機を感じているんだろう」結城陽祐は何気なく答えた。この二日間、二人が食事をきちんと取らなかったことで、キッチンスタッフは心配していたのだ。
夏川清美は考え深げにうなずいた。
「そういえば、鈴木真琴についてどう思う?ダメなら替えてもいいけど」結城陽祐は軽く尋ねた。この件については事件後に聞こうと思っていたが、当時は怒っていたため保留にし、夏川清美の意見を聞くことにしていた。