第571章 きよきよママが残したポストカード

結城陽祐は加藤迅がこんなに卑劣だとは思わなかった。

彼は早くから佐藤清美がお爺さんに持っていった箱に監視カメラを仕掛けていたのだ。あの時から彼は清美のことを疑っていたのだろうか?

その後のすべては、彼の推測を確認するためだったのだ。

「くそっ!」結城陽祐は呪いの言葉を吐いた。

清美の持ち物をもう一度すべて調べ、他の監視装置が仕掛けられていないことを確認して、結城陽祐の表情がようやく和らいだ。

しかし、残りの物からは多くの手がかりは得られなかった。

結城陽祐は夏川清美の学習ノートまでめくって見たが、すべて学習内容で、余計な個人的感情は一言も書かれていなかった。

彼は少し落胆しながら最後のアルバムを手に取った。

さっき見たものだが、清美の幼少期から現在までの記録だった。ただし、写真は少なく、他の女の子のように写真を撮るのが好きではなかったようで、写真は寂しいほど少なく、ほとんどが卒業写真や受賞時の集合写真だった。彼はさっきまでじっくり見る余裕がなく、最後にゆっくり見ようと思っていた。