第673章 夏川清美は私の幸せの在り処

月ヶ池邸。

夜の9時になってようやく夏川清美は結城陽祐と一緒に邸宅に戻った。

お爺様はすでに事の顛末を知っており、怒りで髭を震わせながら「あの女は本当に分別を失っている。以前は一人の女のために、お前の父親と揉めに揉めて、今度はお前にまで同じ手を使うとは、全く理不尽な話だ!」

結城陽祐はお爺様の怒りを聞く気分ではなく、だるそうに答えた。「先に清美を休ませます。」

この件は、このまま終わらせるつもりはなかった。

「清美…この件については、必ず祖父が責任を取って解決するよ。」お爺様は清美の名を呼ぶと、声のトーンを和らげ、申し訳なさそうに言った。

「ありがとうございます、お爺様。」夏川清美は非常に疲れており、顔色も良くなかった。一言返事をすると、結城陽祐に手を引かれて階段を上がっていった。