第700章 二少は悲しみで狂ってしまったのか?

夏川清美は最初は少し怖かったが、見た目は凶暴なのに性格は穏やかで、むしろ少し抜けているような犬を見て、すぐにリラックスした。そして、自分が付きまとわれていることに気づいた。

彼女たちが歩いていると、この大きな犬は一緒についてきて、夏川清美が家に着いたとたん、管理事務所から電話がかかってきて、犬の登録をし、散歩の際には必ずリードを付けるように要求された。

夏川清美は、彼女たちが家に入った後、別荘の入り口で大人しく座っているジャーマン・シェパードを見て、一瞬困惑した表情を浮かべた。この犬は人違いをしているのではないだろうか?

ジャーマン・シェパードは最も賢い犬種だと言われているのに、なぜ家と飼い主を間違え、一切れの肉だけで人にまとわりつくのだろうか?

夏川清美は管理事務所の人に説明しようとしたが、数分後に管理事務所の人が到着し、まずジャーマン・シェパードの状態を確認して警察犬ではないことを確認した。そして、犬は夏川清美が別荘に引っ越してきてから現れたので、もし本当に彼女の犬でないなら、保護施設に送って迷い犬の掲示をするしかないと述べた。