396- 仲間外れ

翌朝、シンクレアの子供たちにとって予想外の朝を迎えました。キッチンから聞こえる大きな笑い声に、子供たちは目をこすりながら寝室から出てきました。

「誰かしら？」アビーは、片手に小さなぬいぐるみを持ち、もう片方の手でジョージーの手を握りながら言いました。

「マリッサさんの声みたい！」ジョージーは前を見つめながらささやきました。

「まさか！」アレックスはそう言いました。ママがこんな風に笑うのを聞くのは、随分と久しぶりでした。

その笑い声は、まるで別人のように聞こえました。

「ママは、アビゲイルの健康のことで嬉しいのね」アリエルはアビーの華奢な肩に腕を回して抱きしめました。彼女は、日に日にアビゲイルの影のようになっていく少年に横目を送りました。

しかし今は、ジョージーのことではなく、ママに注目すべき時でした。