第110章 こんな奴が灰原優歌!?

久保時渡は暇そうな人には見えず、こんなに頻繁に彼女と一緒に祖父母に会いに行けるとは思えなかった。

しかし。

会話が終わった後、灰原優歌はおばあさんに言った。「おばあちゃん、運転手さんがまだ待っているから、行きましょうか。」

「ええ。」

おばあさんは迎えに来た高級車を見て、柴田家は自分が想像していた以上に裕福なのではないかと感じた。

車に乗ってから。

運転手の竹内さんは笑顔で言った。「灰原さん、先ほど曽田助手から連絡がありまして、レストランまでお送りするようにとのことです。」

「竹内さん、ありがとうございます。」灰原優歌は頷いた。

竹内さんは笑みを浮かべた。「お嬢様、そんなに気を遣わないでください。」

……

学校からレストランまでは遠くなく、前回柴田裕也と行ったところとは違う店だった。