第125章 「灰原優歌の兄」と登録して

柴田浪は冷笑して、「優歌に三、四回しか会ったことのないお前に、俺より資格があるとでも?」

その時。

入り口を'通りかかった'人々は信じられない思いで、eスポーツ界の人気者と芸能界の三冠王である俳優が言い争う名場面を初めて目にした……

なんてスリリングなんだ!!

これを盗撮できたら、間違いなくトップニュースになるのに!!!

でも灰原優歌って何てラッキーな人生なの!?誰もが憧れる男性たちが、彼女の前で嫉妬し合うなんて!!

……

入り口にいた女子たちは興奮を抑えきれず、騒がしく議論していた。

一方、柴田の母の傍らに立つ柴田裕香は、外の人々が灰原優歌を羨ましそうに見つめる様子に気づき、目に宿る憎しみの色を濃くしながら、拳を握りしめた。

灰原優歌はなぜ戻ってきたの?

灰原優歌がいなければ、私はまだみんなから愛される柴田家のお嬢様だったのに!!