第182章 誰が林院長に可愛がられたくないだろうか

【なるほど~孤児院の院長さんもそんなに凄い経歴があったのね、灰原優歌に拍手~~】

【笑わせるわ、敵に回してはいけない人?すごいわね、みんなより詳しいのね~】

この時。

認証済みの大手アカウントは呆れて笑ってしまったが、すぐにまた返信を投稿した。

【やっぱり裕香ファンは小学生ばかりね、林蘭のことをネットで調べてみなさい、いつまでもバカみたいな発言してないで。】

このコメントを見て、多くの柴田裕香のファンは腹を立てたが、なぜか林蘭という名前を検索してしまった。

すぐに、百度百科の記事が出てきた。

——林蘭、生物学博士、元雲城大学生物学部長、科学研究所院士。第四十八回ジェンス生物学賞受賞者、分子生物学とシステム生物学を専門とする。現在は退職。

みんな:「?????」

なんだこれ!?

夢を見ているのか???!

この輝かしい経歴は、まるで高校の教科書で暗記しなければならない大物が、突然芸能界に現れたかのようだった。

異次元にでも来てしまったのか???

【すげぇ!!母校の元学部長!!林院長様、崇拝します、ああああ私の憧れの人!!!】

【泣きそう、本当に林院長だ!国内生物学界の先駆者!!!】

【ルームメイトに引っ張られて、憧れの人を見に来た。まさか林院長とは...林院長は私が雲城大学に入学する原動力で、私の青春時代で最も誇りに思う人です。】

【ちょっと待って、孤児院の応募に条件はありますか?私の息子も適任だと思うんですが。】

【ああああ灰原優歌は大当たりだわ、誰が林院長に育てられたくないって言うの!??林院長は昔から性格の良さで有名だったのに!!】

……

間もなく、柴田裕也の投稿の下のコメント欄は爆発的に盛り上がった!

数時間後、明らかにSNSを普段使用していない研究者界の大物たちが、個人アカウントを作成してこの投稿を共有した。

みんなはそれらの認証を見つめていた。雲城大学学長、雲城大学生物学部長、セイガ研究所創設者……

一人一人が現れるたびに、高校時代に何百字もの人物背景を暗記させられた大物たちが、こうして出てきて、旧友を支持するリツイートをしていた。

これは正に研究者界の歴史的な場面となった!!!

さらに注目を集めたのは、国内最高学府である雲城大学の公式アカウントが、直接柴田裕也の投稿にコメントしたことだ。