こんな状態で、柴田家はどこまで行くつもりなの??
宝物を家に置いておきながら、ただの石ころを抱いて綺麗だと言っている。
院長は、この一家に対して、ますます良い印象を持てなくなっていた。
冷淡な態度で言った。「あなたたちは考えたことがありますか?灰原さんは柴田家の財産なんて全く気にしていないかもしれないということを。」
灰原優歌の能力からすれば、柴田家の財産を狙うなら、柴田おじい様を傷つける必要など全くない。結局のところ、金井雅守でさえ彼女に会いたがって追いかけてきた人物なのだから。
「でも……」
柴田の母が言い終わる前に、院長に遮られた。「この件については柴田おじい様が既に同意し、書面での合意書にサインをしています。たとえ方山先生が来られても、手術はさせられません。」