「……下着」
灰原優歌の声も固くなった。
久保時渡はそれに気づいて、思わず笑みを浮かべた。「全部?」
「ブラ」
灰原優歌は言い終わると、静かに浴室のドアを閉めた。
しかし、すぐに気づいた。清潔なタオルを一枚持って出て、着替えた後に隠して出れば、今ほど気まずくならなかったかもしれない。
灰原優歌:「……」
もう言ってしまったものは仕方ない。
そして。
灰原優歌が安心したその時、彼女は突然、この男性が彼女のクローゼットを開けて、ブラを選ぶという致命的な場面を思い浮かべた。
「……」本当に罪作りだ。
灰原優歌は突然、高嶺の花に手を出してしまったような罪悪感に襲われた。
でも考え直してみれば、こっそりキスまでしてしまった。この罪は、もう既に犯していたのかもしれない。
しばらくして。