第346章 今日も怒りで顔を赤らめる灰原様

「……下着」

灰原優歌の声も固くなった。

久保時渡はそれに気づいて、思わず笑みを浮かべた。「全部?」

「ブラ」

灰原優歌は言い終わると、静かに浴室のドアを閉めた。

しかし、すぐに気づいた。清潔なタオルを一枚持って出て、着替えた後に隠して出れば、今ほど気まずくならなかったかもしれない。

灰原優歌:「……」

もう言ってしまったものは仕方ない。

そして。

灰原優歌が安心したその時、彼女は突然、この男性が彼女のクローゼットを開けて、ブラを選ぶという致命的な場面を思い浮かべた。

「……」本当に罪作りだ。

灰原優歌は突然、高嶺の花に手を出してしまったような罪悪感に襲われた。

でも考え直してみれば、こっそりキスまでしてしまった。この罪は、もう既に犯していたのかもしれない。

しばらくして。