「また今度にしましょう」
ヴィックは元気なく、柴田家が少しは顔を立ててくれることを願っていた。プロジェクトの中心が自分の部門でなくても、せめて長期的な協力関係を築きたかった。
そうでなければ。
Y.G.は彼のことを覚えているだろうか?
その時。
柴田浪は目を落として、携帯を机の上に置き、ヴィックに何か言おうとした。
しかし次の瞬間、ヴィックは突然身を屈めて、急須を取り上げてお茶を注ぎ始めた。ちょうど彼を無視するかのように。
柴田浪:「……」
そして。
柴田浪がヴィックと柴田家について再び話し合おうとした時、彼の携帯が振動して光り、ヴィックの手にある急須が突然震えた。
お茶がテーブルにこぼれた。
次の瞬間。
ヴィックは素早く動き、なんと柴田浪の携帯を真っ先に救い出した。
自分の携帯はそのままにして。