「まさか、柴田集団がハッカーなんて知るはずがない」
誰かがすぐに否定した。
彼らライオン173はカオスハンターのようなトップクラスのハッカー組織には及ばないものの、一流の技術を持つハッカー組織として、その名を聞くだけで人々を震え上がらせる存在だった。
誰がライオン173に立ち向かおうというのか!!?
「聞いたところによると、彼らが新しく雇ったハッカーは、ローシェル計算技術研究所の紹介らしいんだが、もしかして...」
「名前も聞いたことがない奴のことで、そんなに大騒ぎする必要があるのか??」
その男は冷笑し、画面のロックが解除されると、さらに不敵に操作を続けた。
彼の目に暗い色が走り、柴田集団の機密文書を取り出そうとする様子に、表情は一層興奮を帯びていった。
「文書を取り出せたぞ!」