第555章 灰原様、サイドストーリーを単独攻略

「優歌、向こうと話がついたよ。私がバンドのリーダーとして歌うことになった。四六の配分で、私が四だ」

柴田裕也は小声で尋ねた。「下で見ていたくない?」

彼は灰原優歌が騒がしい場所を受け入れられるかどうか確信が持てなかった。

「行ってきて。私は他のことを試してみるわ」

灰原優歌が言い終わると、柴田裕也も頷いた。制作チームがいるので、彼女に何かあるとは思わなかった。

しかし。

コメント欄の人々は柴田裕也が去るのを見て、あれこれと意見を述べ始めた。

【やっぱり裕也兄さんがちゃんと計画してたんだよね】

【グループに三人の女の子がいるのに、なんで灰原優歌はこんなに足手まといなの……】

【初めて家族のせいでファン辞めそう】

【見てなよ、きっと風に当たってぼーっと座ってるだけで、柴田裕也がライブ終わるの待って、平気な顔して金もらうんだから】