「使い古された物を再利用するのは斬新とは言えない!」東山裕は冷たく言い放ち、海野桜が橋本友香は施設の変遷を記録撮影すると話していたことを思い出した。
おそらく、会社もこれを広告に使えるだろう。
東山裕は書類を投げ出し、「企画部長を呼んでくれ!」
「はい!」
「デザイン部の林課長も一緒に呼んでくれ。」
「はい!」
しばらくすると、企画部長と林馨が一緒に駆けつけてきた。
東山裕は淡々と自分の考えを述べ、企画部長はそれを聞いて興奮した。「社長、それは素晴らしいアイデアです。施設はもともと我が社が出資して建設したものですし、政府からも注目されています。これを公益広告として撮影すれば、広告効果も得られ、良い評判も得られ、一石二鳥です。」
東山裕も同じように考えていた。彼は頷いて言った。「今回のデザインは林課長に任せる。広告は両部門で協力して進めてくれ。」
林馨は驚きと喜びで目を見開いた。「社長、私にデザインを任せるということですか?」
「そうだ。」
林馨は賢明にも海野桜のことについて質問せず、嬉しそうに頷いた。「ご安心ください。今回のプロジェクトは真剣に取り組み、必ずご期待に添えるようにいたします!」
東山裕は彼女を一瞥し、低い声で言った。「今回のデザインをしっかりやれば、後で昇進のチャンスを与えよう。」
林馨はさらに喜びを隠せなかった。「頑張ります!」
「よし、下がってくれ。」東山裕は昇進の内容については触れなかった。
彼は今回のプロジェクトが終わったら、林馨を海外に派遣するつもりだった……
林馨と企画部長は一緒に退室した。
「林課長、おめでとうございます。すぐに昇進できそうですね。」企画部長は笑顔で祝福した。
林馨は謙虚に微笑んだ。「まだまだ学ぶべきことが多いです。今回の広告は部長に全面的に協力させていただきます!」
企画部長は彼女の優雅な容姿を見て、目を輝かせた。「林課長は広告撮影に参加してみませんか?」
「え?」林馨は少し驚いた。
「林課長は今回の総合デザイナーですし、こんなに美しい方なので、公益広告の撮影に最適だと思います。」
林馨の目が光った。これは会社で名を上げる絶好のチャンスだ。
そして自分のイメージアップにも最適な機会だ……