第182章 おそらく彼に関係がある

「ええ、今救命処置中です。幸い早期発見できたので、命に別状はないかもしれません。」

「どこにいるの?」

「市立第一病院です。」

「すぐ行きます。」東山裕は電話を切り、直ちに病院へ向かった。

今朝、林馨から突然かかってきた電話で、何か良くないことが起きたと予感していた。

なんとなく、何かを察していた。そして、それは恐らく自分に関係することだった。

しかし林馨は彼の電話に出ず、確認のしようがなかった。

まさか、彼女が自殺を図るとは!

東山裕は、昨夜ホテルで何か重大なことが起きたに違いないと確信を深めた!

しかも非常に深刻な事態に違いない。でなければ林馨がそれほど異常な行動を取るはずもなく、自殺まで図るはずがない……

東山裕は運転しながら、眉間にしわを寄せていた。

何となく予感があった。すぐに厄介な問題に巻き込まれそうな気がした。