第398章 今すぐ彼を探しに行く!

やはり、鴻野美鈴の説明は、彼女のいくつかの推測を裏付けていた。

鴻野美鈴は彼女を見つめながら言った。「裕は確かに半年間刑務所に入っていたわ。あなたが戻ってくる前に出所したの。彼には法を犯す必要なんてなかったのに、なぜ刑務所に入ることになったか分かる?」

海野桜は少し口を開き、苦しそうな声で「私のせい、ですか?」と言った。

鴻野美鈴は頷いた。「そうよ、あなたのせい。彼はあなたを陥れる計画を立てたけど、あなたを出所させるには、誰かが責任を取らなければならなかった。本来なら、彼はすべての対処法を考えていたのよ。でも、その後…」

一瞬間を置いて、鴻野美鈴は落ち込んだ様子で続けた。「浜田おじさんを救って、無罪放免にするために、自分を犠牲にするしかなかったの。」

海野桜の瞳孔が一瞬収縮した!

「彼は何をしたんですか?」

鴻野美鈴は淡く笑って、「自首したのよ。施設での出来事は彼が意図的に操作したものだと。浜田おじさんの罪状も彼が強要して認めさせたもので、実はすべては彼が主導したことだと。目的はあなたを手に入れることだったって。だからあなたの祖父を脅し、そしてあなたに承諾を迫ったと。警察も浜田おじさんの証拠が見つからず、東山裕が多くの証拠を提出し、動機も明確だったから、そうして彼は起訴されることになったの。」

海野桜は衝撃を受けた——

「でも私、これらのことを全然知らなかった…」

「知らなかったでしょうね。実は、彼が刑務所に入ったことを知っている人はほとんどいないの。私たちが隠していたから。でも、まさか今になって暴露されるとは思わなかったわ。」

今日は東山裕が代表に選ばれる日だった。この件が暴露されれば、彼は選ばれることはできない!

つまり、これは陰謀で、彼の計画を破壊するためのものだった。

しかし、海野桜にはもはやそんなことを考える余裕はなかった。

陰謀だの策略だの、彼女にはまったく興味がなかった。

彼女は東山裕の行動に衝撃を受けていた…

これが、あの時おじさんを救い出した方法だったとは、本当に思いもよらなかった。

でも、なぜ何も話してくれなかったの?

彼は何も言わないどころか、彼女が彼を選ばなかった時も、黙って半年間刑務所に入っていた。

だから、彼が彼女をそれほど憎んでいたのも無理はない…