第451章 私は銃声を聞いた

彼女はエプロンを脱ぎ、携帯電話を取り出して見ると、すぐに驚愕した!

なぜなら、この番号は彼女だけが知っている専用の番号だったからだ!

東山裕が彼女のために特別に設定した番号……

だからこの電話は、きっと東山裕からのものに違いない!

海野桜は突然興奮して手が震え始めた。彼女は一刻も無駄にできず、急いで電話に出た。「もしもし、東山裕、あなた?」

「ああ、俺だ!」向こう側から、東山裕の低く、同じく思いに満ちた声が響いた。

海野桜の目から涙が、一気に溢れ出した。

「東山裕、どこにいるの?大丈夫?怪我してない?」海野桜は緊張して尋ねた。

東山裕は微笑んだ。「大丈夫だ。海野桜、電話をかける時間は少ししかない。聞いてくれ、俺は大丈夫だから、俺は……」

「バン——」

海野桜が東山裕の話を聞いている最中、突然向こう側から銃声が聞こえた。