第467章 こんなに歓迎されないの？

彼女は休憩室から飛び出すと、社長室に人がいるのを見た！

鴻野美鈴がソファに寄りかかって、雑誌をめくっていた。

海野桜は彼女がここにいるとは思わず、呆然としてしまった！

彼女の頭の中には突然たくさんの疑問が浮かんだ。

義母はいつ来たのだろう、彼女が来た時、自分と東山裕があんなことをしているのを聞いていたのだろうか？

それに、さっき東山裕と喧嘩した内容も、聞いていたのだろうか？

海野桜は悲しいことに、これらの問題はどれも深刻で、とても恥ずかしいことに気づいた！

鴻野美鈴は彼女を見ると、明るい笑顔を見せた。「桜ちゃん、休憩は終わった？」

「お母さん、いつ来られたんですか？」海野桜は顔を赤らめ、落ち着かない様子で尋ねた。

鴻野美鈴は言った：「そんなに長くないわ、ちょっと来ただけよ」

海野桜はほっとした。どうやら義母は何も盗み聞きしていなかったようだ。さっきの喧嘩については、聞こえていたとしても仕方ない。

大したことじゃないし……

すると鴻野美鈴が直接尋ねてきた：「それで、あなたたち二人が喧嘩しているのを聞いたわ。教えて、裕は本当に寝た後にあなたに向かっておならを何回もしたの？」

海野桜：「……」

ちょうど出てきた東山裕：「……」

鴻野美鈴は二人の困った表情を見て、嬉しそうに大笑いした：「あなたたち二人は本当に面白いわ！でも桜ちゃん、お母さんはあなたを尊敬するわ。あなただけが裕にそんなことを言う勇気があるのね。他の人だったら、彼がどんな仕返しをするか分からないわ！あなたたち二人は本当に相性がいいわね、互いに引き立て合って」

海野桜は気まずく笑い、目の端でさえ東山裕を見る勇気がなかった。

彼から発せられる冷たいオーラを感じるだけで、彼女は怖くなった！

海野桜はすぐに賢く話題を変えた：「お母さん、私たちに何か用事があったんですか？」

鴻野美鈴は立ち上がって笑いながら言った、「何もないわ。ただあなたたちと一緒に帰るのを待っていただけよ。裕、今帰れるでしょう？もう沢山の美味しい料理を作らせたから、今夜は家族みんなでゆっくり集まりましょう」

海野桜は彼女の東山裕への心配と恋しさをすぐに見て取った。

突然、彼女は東山裕の両親に申し訳ないと感じた。

東山裕がやっと帰ってきたのに、彼女一人で彼の時間をこんなに独占してしまった。