第504章 こんな日々はあとどれくらい続くのか

「待っていて、食べ物を持ってくるわ!」東山裕はすぐに立ち上がって寝室を出たが、出るとすぐに頭がくらっとした。

東山裕は慌てて壁につかまり、しばらくして、ようやく元に戻った。

海野桜はそれを知らず、ベッドの頭に寄りかかって一人でこっそり喜んでいた。

ついに家に帰れただけでなく、前世で東山裕が彼女を好きだったことも知り、海野桜の心はとても嬉しかった。

この二日間、彼女は人生が絶望的だと思っていた。まさか今、柳暗花明、新たな希望が見えるとは。

海野桜は気分が良くなると、自然と食欲も出てきた。

もともと長い間何も食べていなかったので、ついたくさん食べてしまった。

お腹がパンパンになるまで食べて、やっと止めた。でも食べたら、眠くなってきた。

東山裕は彼女の憔悴した顔を撫で、優しく言った:「寝なさい、ゆっくり休んで。この二日間、辛い思いをさせてしまったね。」

海野桜は首を振った:「大丈夫よ、でも確かに眠いわ。出かけないでね、起きたらあなたに会いたいの。」

「わかった!」東山裕は笑って彼女の唇にキスし、布団をかけてあげた。

海野桜は目を閉じ、すぐに眠りについた。東山裕はベッドの端に座り、彼女の静かで甘い顔をじっと見つめていた。

彼の目には、彼女への愛情、思慕、そして別れの悲しみと苦しみが隠すことなく表れていた……

海野桜、僕たちのこんな日々は、あとどれくらい続くのだろう?

……

海野桜が東山輝昭に連れ去られたことは、ほとんど誰も知らなかった。

東山裕の両親と浜田統介だけが知っていた。

海野桜が戻ってきて、みんなとても喜んだ。彼女は十分に休んだ後、東山裕と一緒に義父母や祖父を訪ねた。

最近彼らはトラブルが続いていたが、今は良くなり、みんな無事で、すべてが過ぎ去った。

鴻野美鈴は心から喜び、家で宴会を開いて皆をもてなすことにした。

食事をする人は二家族だけだった。

もちろん、浜田英司の家族も招待された。浜田統介が不在の間、浜田英司は金に目がくらみ、勝手に家を売り、老人に顔向けできなくなっていた。

老人が戻ってきた後、彼と張本花江は時間を見つけて謝りに行った。