第63章 - またロビン?

サブリナは花束を受け取り、それをマチルダに渡して、花瓶に生けてもらうことにした。

「ありがとう、マーティン。準備はできた?それと、気にしないでね」サブリナは言いながら、彼女の着ているドレスを見せるために回転した。

それはボディコンドレスで、以前なら好まなかったものだが、デビンが選んでくれたもので、お腹が目立ってきたら着られなくなることは認めざるを得なかった。

「もうすぐ、このドレスは着られなくなるわ」

マーティンは、ドレスに映えるサブリナの曲線を見て、目に欲望を宿しながら微笑んだ。

「今夜にぴったりだ」

サブリナは輝くような笑顔を見せ、ドアに向かって歩き始めたとき、マチルダが追いついてきて、彼女の肩にファーコートをかけた。

「暖かくしてね」マチルダは微笑んで言い、マーティンに向かって「手伝ってくれてありがとう」と付け加えた。

マーティンは微笑んで答えた。「サブリナのためなら何でもするよ」

マチルダは頷いたが、それ以上は何も言わなかった。二人が去っていく間、彼女の心に一つの考えが浮かび、サブリナと共有する部屋に戻った。

ホテルに到着すると、マーティンはサブリナを予約していたプライベートルームに案内したが、二つの異なるテーブルがあることに驚いた。尋ねたかったが、一つは窓際に、もう一つは入り口近くにあったため、座る場所を選べるようになっているのだと感じた。

サブリナは贅沢でロマンチックな雰囲気に包まれていた。照明は少し暗めだった。マーティンが彼女を案内したテーブルの真上にはシャンデリアが吊るされており、大きなフランス窓の近くだったため、ニューヨーク市全体を見渡すことができた。

「ここ、素敵ね。きっとすごく高価なんでしょう」サブリナは興奮で胸を膨らませながら声を上げた。密かに、億万長者と3年間結婚していながら、こんな場所を知らなかったことに恥ずかしさを感じた。マーティンは彼女の幸せそうな様子に満足し、正しい選択をしたと感じた。

「君のためなら、高価すぎることなんてないよ、サブリナ」彼は優しく言った。

サブリナが返事をする前に、ウェイターが前もってマーティンが注文していた前菜を持ってきた。クリーミーなバジル・タラゴンソースをかけたステーキとプロシュートのスキュワー。