ロビンは、サブリナに対して行ったことの後でもコビーの信頼を得られたことをとても嬉しく思った。彼は、サブリナのためにやっているのだから、コビーからの感謝に値しないことを認めていた。
「感謝なんて求めていません。むしろ、私が彼女を家族から遠ざけ、以前は彼女のことを気にかけなかったことを謝るべきです」とロビンは後悔の念を込めて言ったが、コビーは彼の突然の変化の理由に興味を持った。
それは生まれてくる子供のためだけなのか、それともサブリナの愛が実を結んだのか、と彼は考えた。サブリナの名前を口にするたびのロビンの表情や目の輝きから、コビーは彼の心がまだ死んでいないことを感じ取れた。
おそらくロビンは離婚後になってようやく、サブリナに対する感情に気づいたのだろう。もしそうだとすれば、コビーはサブリナがこれまでロビンを愛し続けてきたことは無駄ではなかったと感じた。
少なくとも、彼女は彼の心に、彼女にしか埋められない穴を掘ることができたのだ。
「何があなたの心を変えたんですか?」とコビーは真剣に尋ねた。ロビンは長い時間を経てようやくコビーの信頼を取り戻したところで、嘘をついてそれを台無しにしたくなかった。ダニエルには否定できても、コビーのような経験豊富な人には嘘をつけなかった。
「わかりません。でも時には、失って初めて大切さに気づくことがあるんです」
コビーはロビンが自分の行動を後悔していることを理解し、それで十分だった。ロビンの肩を叩きながら、彼は涙を誘う言葉を口にした。
「あなたのお父さんが、これを見られたらよかったのに」
父親が生きていた頃、ロビンは頑固だった。女遊びの生活のせいで、父親に喜びではなく苦痛ばかりを与えていた。
今では、父親に償いができる方法があればと願い、過ちを謝りたいと思っていた。
コビーのように父親のことを思い出させる人はいなかった。感謝の言葉を口にする前に、コビーはすでに立ち去っていた。
ロビンの父親がロビンとサブリナに大きな期待を寄せていたにもかかわらず、息子がサブリナに優しさを見せる姿を見ることができなかったことを、彼は悲しく感じた。
ロビンとコビーが戻ってきた時には、マチルダがデビンと一緒に到着していたが、彼女とロビンは以前に会ったことがないふりをして、挨拶を交わしただけだった。