第148章 - 保管庫の手紙

ロビンは何が起こるか分からなかったが、別荘に戻る時には既に表情は険しくなっていた。

警備員は今回は彼を止めなかった。鍵を受け取って古い別荘を出た後、祖母が警備員に連絡していたからだ。

リビングルームに入ると、メイドたちは怯えていた。マダムが引っ越してから1ヶ月以上、主人たちは誰も別荘に来ていなかったからだ。

「いらっしゃいませ、ジュエル様」チーフメイドは挨拶したが、ロビンの険しい表情に少し怯えていた。

ロビンは周りを見回した。朝にゼイラと出て行った時と全く同じ状態だった。

「ありがとう、マーガレット。少し確認したいことがあってね」ロビンはそう言って父の部屋のある2階へ向かった。

ドアを開けると蜘蛛の巣が顔にかかり、一歩後ずさりした。

「マーガレット！」彼は電気をつけ、顔についた蜘蛛の巣を払いながら2階から叫んだ。

マーガレットは恐る恐る駆けつけた。中年の女性だが、とても機敏だった。彼女は尋ねた。

「サー、何か問題でも？」

ロビンは激怒して叫んだ。「なぜこの部屋を掃除しないんだ？」

誰も鍵を持っていなかったことを忘れていた。自分が開けたのだ。マーガレットは言葉に詰まりながら答えた。

「亡くなる前に、老ジュエル様がここには誰も入れないようにと。マダムだけが自分でこの部屋を掃除されていました」

確かにそうだった。父は誰も部屋に入れなかったが、サブリナだけは例外だった。「箒を持ってきてくれ」

マーガレットは箒を取りに行ったが、渡すのを躊躇した。「サー、私がやらせていただきます」

傲慢な主人が手を伸ばして箒を受け取ろうとするとは思っていなかった。「いや、下がっていい」ロビンは断った。

父が誰も入れなかったのなら、自分が入れていいはずがない。そして、サブリナが掃除していたのなら、自分もできるはずだ。

ロビンは箒を使うのは久しぶりだったが、1時間かけて父の部屋を掃除し終えた時は誇らしく思った。普通なら10〜15分で済む作業だったが。

父の服がまだ残っているクローゼットに入り、慈善団体に寄付しようかと考えたが、父のことをよく知るサブリナに相談することにした。父は二度と戻ってこないのだから。

クローゼットに入ると、確かに小さな扉があった。もう一つの鍵を使うと開き、そこには確かに秘密の保管庫があった。