第204章 - 恋愛は複雑なもの

コビーは、デビンがどれほど驚いているかについて意外に思わなかった。

彼自身も、初めてそれを聞いた時は同じように驚いたのだから。

「ああ。ロビンの父親はサブリナを娘のように愛していた。まさかそこまでするとは思わなかったし、私も聞いた時は驚いたよ」

「それで、いつ彼女に話すつもりなんだ？」デビンは衝撃から立ち直って尋ねた。

彼は今、サブリナがロビンと共に過ごしたあの何年もの間、なぜ耐え続けたのかその理由が分かった。

それは彼女が彼の父親に対して抱いていた愛情のためだった。

デビンは確信していた。もしゼイラが現れていなければ、ロビンがどんな扱いをしようと、サブリナは彼の元に留まり続けただろうと。

「ロビンが適切なタイミングで彼女に話すだろう。だからこそ彼はダイヤモンドに手をつけたくないんだ。使い道を決めるのは彼女だけであるべきだからね」

デビンは同意して頷いた。ダイヤモンドの使途はサブリナの特権であり、他の誰のものでもない。

「それは理解できる。でも彼がお金を取り戻すとは思えないな。サブリナのためなら何でもする覚悟があるように見える。なぜ前にそれに気付かなかったんだろう」デビンは後悔の念を込めて言った。

ロビンは確かに最低な男だったが、サブリナを愛していたのは確かだった。彼の問題は、欺瞞に走らせた絶望感だった。

デビンが裁判所でサブリナを迎えに行った時でさえ、ロビンが彼女を愛していたことは明らかだった。そうでなければ、あの時なぜあれほど必死に戦ったのだろう？

「だから私はいつも、もっと心を開くように言っているんだ。ロビンは母親を亡くした時、まだとても若かった。そしてその時から女性に近づき始めたんだ」

「彼は黙っていたから、誰も彼がそれほど深く傷ついていたとは気付かなかった。手遅れになるまでは」

「成長するにつれて、それは別のものに変わっていった。それが、彼の父親と私がサブリナと彼を結婚させることに同意した理由だ」

「人生に母親的存在がいれば、彼は変わるだろうと思ったんだ」

コビーは苦々しく微笑んだ。ロナルドがサブリナを愛していただけでなく、彼もまたロビンを息子のように愛し、彼が良くなることを願っていたのだ。