矢崎美緒は矢崎若菜の話を聞き終わると、緊張して藤田川を一瞥した。
この藤田川の実力がどの程度なのか分からない。
もし本当に何か見抜かれたら、大変なことになる!
今はまだライブ配信中で、視聴者たちも見ているから、もし暴露されたら、きっと彼女の評判に影響が出るはずだ。
どうすればいいのだろう?
矢崎美緒は心配で、次々と対策を考えたが、すべて却下してしまった。
藤田川は少し意外そうに番組スタッフを見て、「今はライブ配信中ですよね?こういった内容を配信して大丈夫なんですか?」と尋ねた。
玄学法術のような禁忌的な要素を含むものは、もし配信ルームが閉鎖されたら困る。
しかし、ディレクターは頷いて言った。「大丈夫です。今は占いの配信ルームも多くありますし、国の関連部門も監督していますから、ご安心ください!規定に適合しています。」
彼は配信の盛り上がりをどうするか悩んでいたところだった。
今はよかった、玄学の話題があれば、きっとより多くの視聴者を引き付けられるはずだ。
矢崎若菜も頷き、「大丈夫、問題は起きないよ。もし何かあったら私が責任を取るから」と安心させた。
彼は本当に知りたかった。なぜそれらの不運な出来事が、いつも自分の身に降りかかるのか。
藤田川は言った。「この番組に参加した以上、私とゲストの皆さんには縁があるということで、見てあげることはできます。ただし、私の料金は高めです。一回五百万円ですが、それでもよろしいですか?」
この金額に、その場にいた全員が息を飲んだ。
まさかこんなに高額だとは。
いきなり五百万円と言い出し、しかもこれは見るだけの料金で、問題解決は含まれていない。
矢崎粟が補足した。「この料金は妥当です。藤田大師の実力からすれば、五百万円は非常にお得な価格です。」
藤田大師は五級上品の実力の持ち主で、もし占いの店を開けば、大金持ちたちが列を作って並び、料金は二千万円以上になるだろう。
最終的に見てもらえるかどうかは、藤田川の気分次第だ。
藤田川は頷いて、「そうです。私の最低料金は五百万円です。それ以下では見る価値がありません。」と言った。
この言葉に、皆の藤田川を見る目が変わった。
彼は本当に隠れた大師だったのだ。個性があり、原則を持ち、しかもこんなに簡単に金を稼げる。
きっと実力も相当なものに違いない。