329 弱み

今、ゲストたちは皆、矢崎美緒を排斥し嘲笑っており、彼女のネット上での評判も悪く、さらに矢崎若菜が入院したため、彼女を守る人はもういない。

その後の番組で、彼女の立場はさらに厳しくなった。

彼女は番組に参加したくないがために、看病すると申し出たのだ。そうすれば、彼女の深い情も示せる。

これも評判を挽回する一つの方法だった。

病室が静まり返る中、矢崎若菜が矢崎美緒を追い払おうと考えていた時、矢崎粟が口を開いた。

彼女は首を振り、ため息をつきながら言った。「矢崎若菜がこんなに不運なのに、あなたはまだ彼の運気を吸い取ろうとするの?少しは運気を残してあげなさいよ!」

言い終わると、矢崎粟は同情的な目で矢崎若菜を見た。

矢崎美緒がこんなことをしたのなら、二人の兄弟の彼女への感情も尽きたはず。だから、この更に胸が痛むような真実を明かそうと思った!