327 矢崎美緒に去ってもらう

これらの出来事を経験した後、彼らは矢崎美緒の本性を知ることとなった。これほどの事が起きた後でも、彼らは矢崎美緒の忠実な犬であり続けるというのか？

そんなことはありえない。本当に兄弟たちを馬鹿だと思っているのか？

「私は...」矢崎美緒は弱々しく返事をした。

矢崎政氏は彼女の言葉を遮り、正々堂々と言った。「矢崎美緒、もし三兄に少しでも情があるなら、ここから出て行って、三兄の手術の邪魔をしないでくれ。」

矢崎美緒は言葉を詰まらせた。

もし彼女が立ち去らなければ、それは矢崎若菜に対して全く感情がないということを意味する。

しかし彼女は去りたくないし、去ることもできない。去ってしまえば、事態はさらに解決不可能になってしまう。

矢崎美緒は周りを見回し、ゲストたちを見渡すと、全員が非難と嫌悪の目で彼女を見ていることに気づいた。

全員が彼女に矛先を向けていた。

全てのゲストが彼女を標的にしていた！

さっき彼女は矢崎粟の悪口を一言言っただけなのに、この人たちは狂ったように彼女にまとわりつき、一言一言皮肉を言う。

以前みんなに持ち上げられていた時のことを思い出すと、矢崎美緒は心の落差が大きすぎて、受け入れられなかった。

彼女は思わず頭を抱えて叫び声を上げ、泣き出した。「みんな私を標的にして、いじめているんです！」

この叫び声に、手術室から顔を青くした看護師が出てきて、怒りの声で警告した。「病室の外で騒がないでください。これ以上騒ぐなら、手術の効果は保証できません。」

そう言って、彼女は矢崎美緒を睨みつけて、手術室に戻っていった。

生配信の視聴者たちは皆、矢崎美緒を怒鳴り始めた。

【矢崎美緒は病気なの？】

【自分の兄が手術中なのに、静かにしなければいけないことくらい分からないの？】

【やっぱり利己的で偽善的な人だね。口では三兄のことを心配していると言いながら、病室の外で大騒ぎして、全然三兄のことを心配している様子じゃない。】

【矢崎美緒は芸能界から出て行け！】

【今、矢崎美緒を見ると吐き気がする。本当にうんざりだ。】

【この女はまだ去らないの？このゲストたちは本当に我慢強いね。私がその場にいたら、何か持ってきて矢崎美緒を追い出すのに。】

【うるさい、矢崎美緒は早く出て行け、ここはお前を歓迎しない！】