394 藤田大師に助けを求める

これらの骨董品は吉祥の気は含まれていないものの、収集価値は非常に高かった。

三十分後、馬車は道家協会の大門の外に停まり、矢崎正宗と助手の二人は贈り物の箱を持って車を降りた。

道家協会の石門は壮大で荘厳であり、二人が門をくぐると、八歳ほどの小さなお下げ髪の小道士が目に入った。

小道士は灰色の道服を着て、澄んだ瞳をしており、頬はぽっちゃりとしていた。

矢崎正宗は前に進み、笑顔で尋ねた。「坊や、藤田大師のお住まいまで案内してくれないかな。よければ、飴細工を買ってあげるよ」

小道士は首を振り、真面目な表情で言った。「結構です」

彼は矢崎正宗と助手を上から下まで見渡し、頭を掻きながら尋ねた。「お二人は矢崎家の方ですか?」

藤田大師は彼にここで待つように言い、矢崎家の家主を待つように指示していたのだ。