第12章 薬方の検証

「父さん、私は本当にお母さんのためを思ってるの。私の処方箋を信用できないなら、医師に見せてもいいわ。もし彼らがダメだと言うなら、そのときに文句を言ってもいいでしょう……」景雲昭は言った。

彼女が葉琴を救うのは育ての恩を返すためだった。もし助かったとして、葉琴が以前のままなら、もう育ての恩など気にかける必要はないだろう。

喬尉民はそれを聞いて鼻で笑った。この生意気な娘の処方箋が信用できないのはもちろん、たとえ本当に人を救えるとしても、絶対に同意するわけがない！

葉琴の病気は一日や二日ではない。前後で二十万以上かかっている。もし生きるか死ぬかの状態で治療したら、これからの費用は誰が出すというのか？

彼が娶ったのは妻だ。子供を産み、布団を温めてくれる女であって、病人の重荷ではない！

「もういい！お前はますます戯言を言うようになったな！出て行け！」喬尉民はもう金先生の顔も立てる気がなくなり、大声で怒鳴った。

病室は本来静かであるべきで、この怒鳴り声に周りの人々は首を振った。

景雲昭は深く息を吸い、ここにいても意味がないと悟り、病室を出た。

「景雲昭、あなたはまだ若いのに、どんな処方箋を持ってきたの？さっきは嘘を言ってたんじゃないでしょうね？」金先生は少し不機嫌そうに尋ねた。

「こうしましょう先生、一緒に医師のところへ行きましょう。私が嘘をついているかどうかは、医師が判断してくれるはずです」景雲昭は言い終わると、金先生の返事を待たずに彼女を漢方医のところへ連れて行った。

葉琴の主治医は西洋医学の医師で、この処方箋は理解できないかもしれない。だから景雲昭はこの病院で最も有名な漢方医の外来へ向かった。

その漢方医は六、七十歳で、名声が高く、景雲昭は以前葉琴と一緒に病院に来たときに会ったことがあった。

当時、葉琴は焦りのあまりここにも来て診てもらい、漢方医も何種類かの処方箋を出したが、同時にこの病気は三分の治療と七分の養生が必要で、焦ってはいけないと告げた。しかし葉琴は早く命を落とすことを恐れ、数日後には信じられなくなり、西洋医学に転向した。

西洋医学でも完全に救えないと分かった後、また戻ってきたが、その時にはもう治療の機会を逃してしまっており、漢方医にもどうすることもできなかった。

「お嬢さん、どこかで見た顔だね……」漢方医は彼女を見て尋ねた。

「甘医師、私は景雲昭です。母の葉琴が以前診察を受けに来た時の……」景雲昭は言いながら、ポケットから一枚の紙を取り出し、説明した。「実は、母が今危篤状態で、私が見つけた処方箋があるんです。母の病状が少しでも良くなるかどうか、見ていただけませんか……」

甘医師は興味深そうに彼女を見た。変わったことは毎年あるが、今年は特に多い。

普段は診察を受けに来る人が多いが、処方箋を見てもらいに来るのは、これが初めてだった。

しかし、この娘のことは思い出した。とても孝行な子供で、母親が入院していた時も前後の世話を焼き、病院の医師たちにも深い印象を残していた。

老いた手で処方箋を受け取り、開いて見た。

一目見ただけで、表情が引き締まった。「お嬢さん！この処方箋はどこで手に入れたんだ？」

「私の師匠から教わりました。ただ、師匠は各地を放浪していて、私の知識は限られています。病状を少し遅らせることはできますが、完治させる方法はまだありません」景雲昭は言い訳をしながら、少し緊張した様子で言った。

これは彼女が初めて先祖から教わった処方箋を使う機会で、正しいかどうかも分からなかった。

「あなたが治せなくても私にはできる！この処方箋通りに七日間連続で服用すれば、必ず病状は改善する。そして私の薬を使えば……」甘医師の目は興奮で輝いていた。

自分の頭はなんて鈍いんだ、どうしてこの薬のことを思いつかなかったんだろう！

甘医師の言葉に、後ろにいた金先生は完全に驚きの表情を浮かべ、何を言えばいいのか分からなくなった。

「さあ、お母さんのところへ行こう……」老医師は急いで言った。